特徴

耕うん機でスローな旅に出よう。ニッポン縦断の旅をしよう──

　そう思い立ったのは、近所の農家から不要になった耕うん機を譲り受けたときだ。 バックパッカーのぼくの目には、それが田畑を耕すための農業機械ではなく、 スローな旅が楽しめる理想的なオープンカーに映ったのである。

　本誌1998年９月号から03年２月号に渡って連載された「行きあたりば っ旅　ニッポン縦断・耕し旅」は、シェルパ斉藤さんが相棒の耕うん機 “テラ”と旅した、足かけ５年間の記録です。

　1998年８月、北海道・知床岬をスタート、2003年1月、沖縄県・波照 間島にいたるまでの日本縦断をユーモラスに綴った紀行エッセイです。 すでに前半部分は『耕うん機オンザロード』として2001年８月１日に刊 行済み。今回は西日本編として、長野以西の旅の続きをクライマックス まで描きます。

　平均時速８km、寄り道・道草だらけの超スローペースな旅だからこそ見えてきた日本。レトロな耕うん機だからこそ 経験できた出会いが、そこにはたくさんありました。 出会いの達人・シェルパ斉藤さんならではの、さまざまな旅人達 との邂逅。まさにスロートラベル・バイブルと呼ぶにふさわしいエピソードの連続です。さらにシェルパ斉藤さん独自の 視点で、新たに書き下ろしたスロートラベル実践編も充実。珠玉のエッセイというだけでなく、日本をゆっくり旅したい 方たちに向けてのガイドブックという側面も持っています。

（ビーパル編集部　神山敦行）

 

 

目次

プロローグ
第一章
東海・関西編

／耕うん機ふたり乗り改造計画
／古都・奈良で移動本屋さん開店
／30年前に耕うん機で 
　　／日本一周した旅人は今……

第二章　
四国編
　　
／四国遍路と耕うん機の旅人
／橋本大二郎高知県知事と
／歴史的会談
／四万十の自由人トールと川を旅する
／テラ、四万十川の結婚式で堂々のパレード

第三章
関西・中国編
　　　　
／テラの生まれ故郷・大阪へ
／パワーアップしたテラ、大都会・大阪を突破
／高松〜岡山、行商の旅　パート2
／しまなみ街道を渡り、再び四国へ
／山陰の小京都、萩・津和野へ

第四章　
九州編
　　　　
／もっこすホームレスと犬連れバックパッカー
／スローな旅をとボブはいった
／日本一周女性3人組と旅する
／真の本土最南端への道を切りひらく

第五章　
南西諸島編
　
奄美大島で途中停車
／徳之島は耕うん機が似合う
／テラ、沖縄本島で災難に遭遇
／さらばテラ！日本最南端、波照間から愛を込めて

日本縦断オフィシャルガイド　for Slow Traveler 西日本編
　
貧乏旅行者に捧ぐＫＹＯＴＯガイド
／奈良・柳生街道トレッキング
／小豆島で道草を満喫する
／四国八十八箇所お遍路のススメ
／四万十川カヌーツーリング
／しまなみ街道　自転車ツーリング
／雲仙普賢岳トレッキング
／”人力旅人の聖地”最南端トレイルガイド
／アウトドア・パラダイス徳之島
／日本最南端の島・波照間彷徨

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